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1.普段の制作について

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___普段の制作についてお聞かせください

写真を撮ったり、別専攻の人の展示のディレクションをしたりしています。自分と違う制作をやってる人に興味があって、何やってるの?とか詳しく聞いたりこんなことしたら楽しいよね!って提案したり話したり、色んな人と関わりながら制作するのが好きなんです。番新しい展示だと、染織の織り専攻の子と一緒に空間を作るということをしました。

___他の人との作品作りを始めたきっかけは?

私は小さい頃から絵を描いていたわけじゃなくて、突然美術をしよう!となった人間でした。大学に入ると周りは小さい頃から絵を描いていた子が多いし、いろんな価値観を持っててすごいな...と。一人ではみんなの領域に行けない感じがして、教えてもらうような感覚でいろんな人に関わっていたら、“他の人との関わり”の制作のリズムが癖づいていました。

___専攻をまたいだり、他の人と一緒にやる魅力ってなんですか?

元々美術をやっていたわけではないので、他の人の制作ってすごく素敵に見えて...。学年・

専攻問わず色んな人の色んなモノが見れる芸大の環境ってすごく贅沢だし、それをフルに

使ってこその大学だと思っています。異様に他の人の作品に興味・探求心があることが大学

院に進んでいることにも繋がっている気がします。

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2.構想設計専攻について

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___構想設計ってどんな専攻ですか?

美術って頭の中に想像したもの発信するというか...頭の中の“構想”を“設計する”ことだと思います。作品のプランニングはどこの専攻も共通してやっていることだけど、例えば油画ならオイルペインティングっていうように表現する技法がある程度はある状態で、こういう技術を使って頭の中の“構想”を排出するってなるけど、既存の技術では零れ落ちる表現もあって、そのための新たな技術・技法を発見する場所なのかなと思ってます。だから必然的に VR とか AR とか比較的新しい技術を使う子が多いのかな。他の専攻が工房ならうちは研究所ですね。

___どれくらいのスパンで合評がありますか?

学部の時は半期に一回、二回とか先生が決めてくれていて、学期終わりにやる感じだったんですけど、院に入ってからはそれじゃあかんやろって思って、年間でスケジュールを組んで「~が~までにできるんでみてもらえますか?」って、自分から先生にアプローチをかけるようにしています。先生たちはせかすタイプではなくて自主性を求めているので、自分の考えていることを練って練って練って半年過ごす人もいるので、完成したものがない・合評がない人がいてもおかしくない専攻ですね。人それぞれです。

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3.京芸/構想設計専攻を選んだ理由

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___京芸に進学する時の決め手はなんでしたか?

私学に行くって考えた場合、入学した時点でこういう道を行く!って決めてどんどんそれを突き詰めていかなきゃいけないのが引っかかって。私は美術を知らなかったので、広くざっくり知ってから自分なにが合うのかを突き詰めていきたかったので、京芸ならそれができるよと聞いて選びました。

___美術科に入ると基礎の間、色んな専攻の授業が選べますが、どうして構想設計に?

美術予備校時代、「私はこんなことがやりたくて〜」ってもじもじしてたら予備校の人に「構想設計はどう?」って言われて、オープンキャンパスで構想設計の説明を聞きに行きました。行ったらおっきいスクリーンとおっきい物体のある狭い暗い部屋に入れられて、ようわからんまま専攻説明聞いてたら「生徒の作品です」ってやばい感じの映像が映っておっきい物体から音も流れてきて、なんじゃここは!?ってなったんですけど、家に帰る頃には構想設計に行こうって思ってましたね...。思い付きのまま進んだけど良かったと思っています。楽しくやってます。彫刻とも迷ったんですけど、専攻同士の垣根の低い学校だなという実感があったので、他の専攻のこと知りたかったら友達や教授を捕まえて聞いたりできるし、心配はなかったですね。

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4.制作展について

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___制作展へ向けての“構想”をお聞かせください

自分が満足して完成というよりかは、人に関わってもらって完成したいという思いがあるので人が来たら何かが起こるような作品を作っています。写真だけで展示じゃなくて、“写真と何か”とか。今度の制作展では写真とミキサーを一緒に展示して、関係性を持たせたいですね。

___制作する上で重点を置いていることは何ですか?

展示形態にこだわっています。写真をやってるってある種コンプレックスで...。今じゃ写真ってインスタグラムとかもそうだし、すごく普及してて、インスタントでカジュアルなもの。自分より若い作家さんでもうまい人はたくさんいるなって冷静に見てます。その中で自分ができことって何だろうって考えてた結果、写真の物質化を。平面作品として額装して綺麗な写真撮ってます!ではなくてパネル張りしたり、ものとしての存在感をものすごく考えてやってます。

___制作展が学内で行われることについてどう思いますか?

私の中ではネガティブでもポジティブでもないというか。私は比較的場所に合わせて作品形態を考えるプロセスを踏んで作品を作るのであまり影響はなかったです。ただ、美術館より自由度は高いし、搬入搬出も余裕があって使い慣れてるからもっといろんな専攻が一体になれたらいいのにって思いました。結局区分けしてたじゃないですか?あれはもったいないなって...。立体の横に別の平面が来て、工芸の人がアトリエ棟に来てとか、もっと学生が主体になって、もっと“京都市立芸術大学の制作展”になればいいなと思います。

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5.後輩に向けてアドバイス

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___(構想設計に在籍したてのインタビュアー)構想設計というものがまだつかめていません。自由すぎて何をしたらいいのかわからないのですが、アドバイスをいただけますか?

いい質問ですね。構想設計あるあるです(笑) 基礎の間は先生から課題を出されるけど、それが終わったら突然「あなたは何をやりたいの?」って感じになります。下の学年あればあるほど自分の制作プロセスが確立されてないからみんなが悩むところですね。構想設計は先生が生徒を長い目で見てくれるので、それってある程度やりたいことがきまっている子にはありがたく思えるけど、その段階にまで至れてないのであればどんどん出す!これというのは決めなくていいし、とりあえず全部やってみる。それを全部先生に見せなくてもいいです。めっちゃ考えるだけの時間でもいいんじゃないですか?考える時間も一つの財産。美大に来たらものを作って合評に出さなきゃいけないみたいな頭があるかもしれないけど、もっと柔軟でもいいんじゃないかな。構想設計はそれが許される空間だから。

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6.制作のお供

___制作のお供を教えてください。

音楽と聴いていることが多いです。飲み物はコーヒーとか...。

___机に置いているケトルはコーヒー用ですか?

そうです。マイケトルで(笑)あと制作してるときお腹が空くから定期的に甘いもの食べながら...あと煙草吸いながら...小休憩めっちゃ多いです(笑)

___本日はお話ありがとうございました。

​ありがとうございました!

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